カブトむしむし♪クワがガタガタ…(注:鼻歌)
ランドセルを虫カゴに。玄関口で取り替えてからがゴールデンタイム。
採集できそうな匂いのする場所(40年前の三鷹には、雑木林や畑が1学区内に2、3か所は点在していた)を見つけては、夕方、薄暗くなるまで探しまくっていた昆虫たち。
なぜにあんなに好きだったのか。
謎だよなあ。とりわけカブトムシとクワガタの二大巨頭は。
仮に今、両雄が首をそろえて目の前に飛んできて「さあ、捕まえてくれ」と居直ってくれようが、虫取りキングが現れて「どうぞお好きなものを」と、よりどりみどりの飼育ケースを差し出してこようが、さわれるかどうかがまずあやしい。
移りゆく関心事。いつの間にか違ってくるのも不思議だけれど、人はそれを成長と呼ぶのかもしれない。
謎の多い人生はきっと楽しいものなのだ。ここはそう思うことにして、あの時、夢中になれたことを喜ぼう。
昔好きだったものと今好きなもの。
目下のあなたが、熱を帯びているものはなんだろう。
「時空を超えて好きなものを掛け合わせるとなにがおこるのか」
カブトにクワなら筋トレか。
振り返るうちに、新旧、浮かんでくるものを混ぜこけてみたくもなってきたので冷める前に書き止めておこう。
力と技と団結のファーブル昆虫記もどき。これが合図だ、えいええいおー。
目次
種類・違い・見分け方。「クワガタ・カブトムシ」と「筋トレ人」の比較分類
「あーあの人はカブトムシに似ているなあ」「わかったクワガタっぽかったんだ、さっきの人は。そうだ、そんな気がする」
それは人込みのスーパーであったり、道端でのすれ違いざまであったりと、状況はまちまちなのだが、ふとした瞬間、人の姿をカブトやクワガタになぞらえていることがある。
「あの胸筋の左右への張りだし。あそこまでいくともはやコクワやアカアシの域じゃあないよなあ。スジクワでもないし、きっと近い将来、ヒラタクワガタになるんだろう」
「特に腕のところなんだよなあ、腕のごつごつ具合。三頭筋と前腕の腕橈骨筋(わんとうこつきん)の描く流れが、完全にノコギリクワガタのハサミ(大アゴ)なんだよなあ」
「わーさらなる全身の凹凸感。ミヤマクワガタ(ミドル級のボディービルダー)は図鑑や漫画(コンテストのポスター)でしか見たことなかったのに。すごいなあ」
「でた、全体的に極太だ。胴回りもがっしりしてるなあ。これはもうオオクワガタ。パワーリフティングもしているならカブトムシ」
分類思考に包まれていくうち、個体名や特徴などが具体的に浮かび始めたら、それは無意識に近いところまで甲虫類への憧憬にやられているため、そろそろ重症だと怪しんだ方がいい。
気性の荒いコーカサスや3本角系のアトラス。世界最大とうたわれる2本角のヘラクレスから、なじみ深いずんぐりとした純和風タイプ(ヤマトカブト)まで。あーやっぱり「永遠の調べ」だよなあ。
クワガタと人気を二分するカブトムシも、妄想の膨らむ個体だらけで頼もしい。世界の珍しい品種などを擬人化していくと…いや、このあたりの話は後ほどに。
世界共通の分類名称。学名上で見た場合
かぶとむし(甲虫・兜虫/学名:Dynastinae)
動物界・節足動物門・昆虫網・コウチュウ目(鞘翅目)・多食亜目・コガネムシ科・カブトムシ亜科(約1000種ほどいる)・真性カブトムシ族
くわがたむし(鍬形虫/学名:Lucanidae)
動物界・節足動物門・昆虫網・コウチュウ目(鞘翅目)・コガネムシ科・クワガタムシ亜科(約1500種ほどいる)・真性クワガタ族
筋トレ人(人間/学名:Homo sapiens sapiens)
動物界・脊椎動物門・脊椎動物亜門・哺乳綱・霊長目・真猿亜目・狭鼻下目・ヒト上科・ヒト科・ヒト属・ヒト(亜種:筋トレ好き)
生息地やあつまる場所。「クワガタ・カブトムシ(筋トレ人)」ゆかりの地は何処?
「4,5匹のカナブンやゴマダラカミキリ。コメツキムシが集まっているところには、クワガタやカブトムシのいる可能性が高い」
これはマコトかマヤカシか。
命題は、幼い頃に図鑑や漫画を片手にリサーチを重ね、自分なりにたどり着いた法則なのだが、再現性はいまいちで空振りに終わることが多かった。
どこにいったら見つかるのか。
そこで今回、あらためて「筋トレ思考」から、この文を紐解いて判定してみたところ、これは願望ではなく本当だということがわかってきた。
なんてことはない。人が多く集まる場所に居合わせば、自然とその分「筋トレ人(クワガタやカブトムシ)」に出くわす機会が増えるからだ。
さて、互いの姿を確認しあうとどうなるか。そこには有意義な面がある。
言葉はなくとも刺激になるし、気が合えば意思伝達も容易なので、結果として豊かな共存関係が育まれやすいのだ。
「カブトムシやクワガタたち(筋トレ人)」にゆかりのある場所
「カブトムシやクワガタ(筋トレ人)」が集まりやすいのは、やはりクヌギやコナラ(筋トレ用具)が充実する緑深き森や河川敷の林(トレーニングジム)になるだろう。
そうした場を利用する際の心得としては、譲り合いの精神を保つことがあげられる。
混雑する中で、あまりにもそれを失っていると、更なる別の種族(怒るとぶんぶん飛び回るスズメバチやクマンバチ)が潜んでいるやもしれなく、危ういので注意が必要だ。
わたしの場合は、寝床(木のウロや樹皮裏)から3メートル以内に、自前のダンベルとベンチとプロテイン(成長に必要なお膳立て)のある状態がしっくりくるため、社交場へと足を向けることは少ない。
自分に合った安住の地(筋トレ道具置き場)や行動パターン(運動頻度とメニュー)を確立しておくと、モノゴトは滑らかに進みやすい。
好ましい環境要因と成長過程。「カブトムシ・クワガタ(筋トレ人)」の輝くとき
ここからはすこし、カブトムシやクワガタ、そして筋トレをしている者たちにとっての過ごしやすい風土や、その発育経過をみていくとしよう。
活性化する時間帯や気温
「カブトムシやクワガタ(筋トレ人)」が好むのは、夕方~夜半~早朝にかけての日差しの薄い時間帯であり、また、この間、自由の身にあると、集中した生産活動(ワークアウト)をおこなう傾向がある。
基本的に、両者ともさほど暑さには強くないため、日中は樹洞や木の葉の下(職場や自宅などでクーラーの効いているところ)で涼みながら、おとなしく身を潜めている場合が多い。
陽の降り注ぐ昼間は、カラスやネコなどの外敵(筋トレを妨げる誘惑)が活発だったり、色黒の甲羅(筋繊維を際立たすべく日焼けさせたボディ)の場合には、光を吸収して体力の消耗が激しいため、やっかいなのだ。
目覚めた時が筋トレ時(本格的な筋トレ人は22:00~2:00のホルモン活性タイムにばっちり眠ることを好む)と、中には極端な夜行性をつらぬく個体もいるだろう。
暑からず寒すぎず。からだが喜ぶ適温は25℃前後。雨上がりになると、もっと運動がしたくて飛び出してくるものもいる。
ハイシーズン(動きの活発な時期)
「カブトムシやクワガタ(筋トレ人)」たちの、動きが活発になる時期は、暖かな日差しがつづく主に夏場(6月、7月、8月、9月)になるだろう。
そもそもの絶対的な個体数は変わらないが、半袖、短パンと薄着になって露出される部分が増えるため、発見されやすくなる点もあげられる。
冬場は、地下にもぐりながら来年のシーズンに向けてトレーニング。体にはたっぷりと栄養を蓄えながら鋭気を養い、淡々と越冬できることが理想である。
寿命と越冬について。国産のカブトムシ(ヤマトカブト)の成虫は寿命が1カ月前後なので越冬をしない。外国産の中には3~12カ月ほど生きる種族もいる。
クワガタについても、越冬できるものとできないものがいるが、平均的にはおよそ3カ月~数年なので、カブトムシに比べると長寿である。
【成長段階】幼虫期間(筋トレ未経験状態)からの大きなメタモルフォーゼ
「カブトムシとクワガタ(筋トレ人)」における進化の過程と変身について。まずは、下記の流れに目を通してもらいたい。
【カブトムシ・クワガタの場合】
「幼虫(1令~3令)」→「さなぎ」→「羽化」→元気のよい成虫の姿へ
【筋トレ人の場合】
「体脂肪率40%」→「30%」→「20%」→動きやすいとされる10%前後へ
この指標は、個体をオス(男性筋トレ人)と見立てたもので、栄養に満ちた状態から順調に生育した時におこる変化を示しており、また、成虫としての理想形はあいまいで、国や時代によっても大きく誤差が生じることを加えておく。
発達の過程も様々だ。幼虫時(筋トレ開始前)には食が細く小さかったが、適切な栄養をとる習慣を身につけ、どんどん仕上がっていくこともあれば、成虫後にさらなる高みを目指して、体力増進に磨きをかけていくケースもあるだろう。
体が資本の自然界では、コンディションが崩れぬことを念頭に。
やり過ぎからのケガが原因となり、動きが取れなくなることは避けたいところだ。
「クワガタ・カブトムシ(筋トレ人)」たちの好きなエサ(食べもの)であるバナナの効用は?
彼らの代表的な好物として、まず挙げられるのは、からだづくりに必要な栄養分をたっぷりと含む「樹液(体重×2倍g分のタンパク質:プロテイン)」だろう。
日頃、口にする食材からでも、凝縮された便利な粉からでも。取り込むルートはなんでもかまわないが、プロテインは、自身のからだにあったものを探すことが重要だ。
さもないと、せっかく摂っても吸収できず果てしない下痢へとさいなまされ(わたし)、余計に疲労することになる。
カロリーは低く、果物でもあるため炭水化物より素早く運動前のエネルギー(糖の一種:筋グリコーゲン)へと変わってくれるバナナ。
筋トレ人たちの間では、こちらも優秀な食材として注目をされ、好まれることが多い。
平均的なバナナは、1本あたり可食部(90g)で75カロリー前後。ご飯1膳(150g)が252キロカロリーなので、3本食べてやっと同等になる。
バナナの調理法と効果的な摂取タイミング
次にバナナにおけるカブトムシ・クワガタの反応を見ていこう。基本的に彼らは甘酸っぱい香りに反応し引き寄せられる習性がある。
そこで捕まえるにあたって玄人は、その特色を利用して、刻んだバナナをネットに入れた仕掛けを用意するらしい。
ちなみに記憶の中のわたしが、よく罠づくりに用いていたのは、果物ならばスイカの皮やリンゴの芯だ。
「今日こそは…」と賭けにでる時は、ふんぱつをして「樹液のもと」なる市販のエサを手に入れる。
そして狙った木々へと塗りたくり、首ながく待ちつづけていくのだが、どうも寄ってくるのは蛾や蝶ばかりで、よくてカナブン、下手すりゃ黒い悪魔「G」が現れたりと不発に終わるのだった。
バナナの扱いは、達人の域になるとまた変わる。さらにすこしの手間を加え、焼酎漬けにして発酵させたものでトラップをこさえて、わらわらと集めてしまうようだ。
筋トレ人を喜ばせるにはアルコールが筋肉を分解するため、ただのバナナを。
欲を言えば筋トレ開始の30くらい前に、新鮮なものを2,3本まとめてとれると効果的だ。
バナナは、ビタミンB6(タンパク質の吸収を助ける)やカリウム(筋疲労の回復を助けたり、痙攣などの原因を抑えケガの予防にもなる)が入っていて、栄養が豊富なところもマジカルだ。
自由研究のまとめ。世界のカブトムシやクワガタを有名人(人気の格闘家やスポーツ選手)に例えると
先の項目で、クワガタ・カブトムシたちの種類や共通項、相違点をあげてみたが、ここらでいくらか捕捉をしながら、そろそろ話をくくろうと思う。
外来種見参。昆虫相撲界で有名なカブトムシ・クワガタたちを擬人化してみよう
最強を決める力くらべ。カブトムシやクワガタに相撲をとらせる夏の風物詩は、昆虫相撲と呼ばれるらしく、アジアの国々を中心に、古くはコオロギ同士(中国)やクモ同士を闘わせる伝統があるそうだ。タイでもヒメカブト同士が土俵に上がる。
…となればだ。ここはひとつ、格闘技全般に明るく、相撲への造詣が深い大ちゃんに登場を願わねばなるまい。
思いつくままでいいんだけれど、オリンピック選手とか格闘家とかのね、なにかスポーツをしている人がいいんだよなあ。
これからあげていくカブトとクワを、もし、体づくりをしている人たち、筋トレ人にあてはめるとすると誰になるんだろう。
いいですね、いってみましょう。
最強伝説カブトムシ編
世界1巨大なカブトムシ…ヘラクレスオオカブト(体長記録:17㎝超)
ブラジルの元バスケット選手で身長は220cm。
武蔵丸は酒を飲むのをやめた。飲んでも酔わないから。
どう猛じゃあないけれど。
そうしたら、アフリカ最大カブトムシ…ケンタウルスオオカブト(およそ8㎝)
211センチ。格闘家(キックボクサー)です。
オレンジ色のカブトムシ…ノコギリタテヅノカブトは?
じゃあ、白色のカブトムシ…グラントシロカブト
大露羅(オオロラ)で292キロ
曙よりも大きく、小錦よりも重い。なおかつ動ける。
最強伝説クワガタ編
世界最大のクワガタムシ…グランディスオオクワガタ
ニックネームはコリアン・モンスター。もともとは韓国相撲(シルム)のチャンピオン。
中国のバスケット選手で229センチ
あだ名は一人民族大移動。人間山脈。世界8番目の不思議。7フィート4インチ/520ポンド
次のは珍しくアジアじゃなくて欧州のクワガタで。
ヨーロッパ代表のクワガタムシ…ヨーロッパミヤマクワガタ
212センチ。オランダの格闘家でキックボクサーの。
またはクロアチア系ドイツ人の、ステファン・レコ。
欧州最強の伊達男。ドイツではブリッツ(稲妻)と呼ばれている。
じゃあ、アフリカ代表のクワガタムシ…タランドゥスオオツヤクワガタはどう?
アフリカ最強部族のズール族の王者。マドンセラかなあ…
そしたらこのへんのは飛ばしておいて、色つきのにしよう。こっからまた色が混じっていくよ。
羽が赤いクワガタムシ…パリーフタマタクワガタ
格闘家。悲しみの肉弾魔人。200センチ、185キロ。
または、ジャイアント馬場。赤いパンツだから
えーと、次が黄色のクワガタムシで…メンガタクワガタ
インド出身、元警察官。
得意技の「バイス・グリップ」はちょうどクワガタがするハサミ技のよう。
最後はメタリックな色合い系ね。
エラフスホソアカクワガタとか金色のオウゴンオニクワガタっていうのがいるんだけれど、どれにしよう。
7色に輝くオーストラリア代表のクワガタムシ…ニジイロクワガタなんてのは?
あとは前職総合格闘家の須藤元気。日本。七色を超えた変幻自在のトリックスター。
拓大出身。41歳。合言葉は「WE ARE ALL ONE」。名前は「がんばれ元気」の元気から。
らいでんためえもんです。カミナリの「雷」に電車の「電」で、雷電。
カブトムシはビートル(beetle)。これは頭に入っていたが、クワガタの英語圏での呼び名は「スタッグ・ビートル(stag beetle)」となるらしい。
stagは「雄の鹿」の意。
おしまいに。地球環境の変化と種の保存
環境バランスの乱れから、近年、クワガタやカブトムシに限らずひっそりとその姿を消していく種族が後を絶たない。
育ち方は多様化し、野生を離れた境遇で暮らすなど、生涯にわたり隅々まで人の手が加わっていくことも珍しくはなく、種の保存はブリーダー(パーソナルトレーナー)の手腕によっておおきく左右されることになる。
【絶滅危惧種】
カブトムシでは、オキナワカブトとコカブト(個体数が少ない・肉食・沖縄県以外に生息)が。
クワガタムシでは、オオクワガタを含む日本のクワガタの6割ほどが絶滅危惧種として環境省レッドリストに上がっている。
壊すのも人類。守るのも人類。地球環境と上手く付き合いながら、命をつないでいきましょう。
世界中のカブトムシ・クワガタ、そして筋トレを愛する人々が、今日もしあわせでありますように。

花が咲いたら…?じゃんけんポン!
追記:2019年10月10日 巨大かぶとむし現る
そうだ、これはまさに… いた、でっかいのがっ
見上げた秋空に浮かぶ角。なかなかにリアルで勇ましい姿だなあ。